出会い さわやかに 中部トリムマラソン

【中部】海と公園の自然の中、四つのコースを駆け抜けた第21回中部トリムマラソン(県総合運動公園運営管理事務所、中部広域市町村圏事務組合、琉球新報社ラジオ沖縄主催)。快晴の秋空に恵まれ、タイムを追求するアスリートから完走を目指す初心者、運動を楽しむ親子連れまで、それぞれが自分のペースで汗を流した。ランナー同士はもちろん、ボランティアや沿道の市民たちの新しい出会いが生まれた。
 雲一つない青空が広がり、景色を楽しむランナーにとっては絶好の天気となった。3キロ親子の部はベビーカーの子どもも参加できる公園内コース。沖縄市の大槻宏樹さん(34)、裕美さん(33)夫妻は1台ずつを押して走った。ベビーカーに座る諒介ちゃん(2)、愛実ちゃん(1)をのぞき込んで周りのランナーが「頑張ってね」「何歳ですか?」と声を掛ける。
 裕美さんは「初対面なのに皆が話し掛けてくれた。人との出会いが楽しくて面白かった」とさわやかに笑った。
 ボランティアもランナーと心を交わした。20キロコース、海沿いの公道で交通整理の旗を持ち「はいお兄さん、頑張れ頑張れ」と元気な声を出していた西原町体育指導員の新川千代子さん(75)は「みんなが笑って返してくれる。こんなところに出会いがあるの」と跳び上がって選手とハイタッチした。家族と沿道で応援した保育士の矢野文さん(32)=沖縄市=は「『ありがとう』『頑張るよ』と手を振ってくれる。走っていないこちらが励まされた」と感激していた。